2015年6月29日月曜日

「金の麺」を返り討ちにした話


セブンイレブンにて、「金の....」シリーズの袋麺を見つけた。

『生麺への挑戦。』

しかし、挑発的なコピーではある。68円(塩味・税抜)というプライス設定で「生麺」を謳うのか。パッケージ裏面には東洋水産(マルちゃん)との共同開発商品であると明記されている。僕は挑発に乗せられて、2袋を買い求めた。

このコピーには、こんな伏線が隠されている。

話は遡る。2011年11月7日リリースの袋麺で、たぶん初めて本格的な生麺タイプをコンセプトに掲げた「マルちゃん正麺」出現によって、インスタントラーメン業界には激震が走った。消費者の多くがこれを受け入れ、各社はこぞって追従せざるを得なかったのだ。

以来、およそほとんどのブランドが生麺タイプに舵を切る。そう、いまやインスタントラーメンはカップ麺から袋麺まで「生麺タイプ」の時代なのだ。そのトップランナーとして走る東洋水産=マルちゃんがここでわざわざ『生麺への挑戦。』を掲げるということは、満を持して他社の追従を振り切るという、それなりの自信作なのだろう。






なかなかに、ふてぶてしい面構えである。僕をせせら笑うように、嘲るように湯に浸っている姿が憎々しい。

茹でられているのである。それを、この上から目線でスルーしようとする根性が受け入れられない。クズ過ぎる。






3分ぐら経って、すこしほどけてきた。

しかし、なにを、偉そうに....。おまえ、態度悪過ぎ。身の程知らず。

たかが68円の袋麺の分際で、本当に「生麺」を貫く自信があるのか? 茹でられて盛り付けされて、どんぶりというステージの一番前、ど真ん中で、この僕に「ワイ生麺、生麺やで」と声に出して言えるか?

僕は、激昂した。この眼に余るまでに横柄な態度を取り続ける「金の麺」とやらを、ぐっだぐっだのぼろぼろにしてやりたかった。完膚なきまでに打ちのめす必要があった。地べたに這いつくばって、全身で泣き叫んで僕に赦しを請う姿を見たくなった。





「金の麺」よ。返り討ちにしてやる。





僕に死角など無いのだ。「金の麺」とやらが茹でられる前に、すでに隣のコンロでは野菜炒めが香ばしい匂いを放っていた。新玉葱、茸もどっさり、にんにくもしっかり。




野菜たちに火が入って、旨味が引き出されていく。油がまわって、美味しくなっていく。




おまえが「脇役」扱いにしてる、ほかの役者たち。ぜんぶスタンバイしてるけど、おまえが「エキストラ」と蔑む青葱は、まだメイクもしてない(刻まれてもいない)余裕のカマシ。それに較べて、おまえ必死過ぎ。青葱は、おまえが茹で上げられてどんぶりに移る直前に、刻むのだ。


おい、5分経ったぞ。
クッソ生意気な「金の麺」とかいうムカつく野郎、出て来い。
ボコボコにしてやる。







思い知ったか!



主役「金の麺」、存在感なさ過ぎw 片腹痛いわ。

青葱なんか庭の青葱で摘みたて、しかも刻みたて。半熟玉子も仕事してるし、野菜炒めの圧倒的パフォーマンス。

「金の麺」で「生麺への挑戦。」.... どんぶりにおまえの居場所、ないない。





ぐぬぬぬぬぬぬぬぬ。


これは美味い生麺......



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