少し前。
久々の休みに、遠見尾根を訪れた。天気予報は雨。でも気圧配置から高所は雲の上と睨んでテレキャビンに乗る。雪の無い遠見尾根は始めてだ。
ガスの中をゆっくり登っていく。やっぱりだめかな。
地蔵のケルンまでは全くの無視界だったけれど、小遠見山のてっぺんに近づくに連れ、時折ガスが切れる。一瞬、遠く雲海を見晴るかすと、雲の上に近づいたと判る。
小遠見の山頂には、大勢のハイカーたち。みんなガスが取れるのを待っている。
小遠見の山から徐々にガスが抜けていく。
うん、錦秋のトレイル。
梢に、空に、秋の深さを知る。
ついに、雲の上に出た。
冒頭に掲げた、鹿島槍北壁と天狗尾根上部の様子も、この瞬間に眺められた。
雲海の向こうに白馬鑓ヶ岳と、その北の稜線。八方の尾根も賑やかだろうな。
五竜のお山はガスの向こうだった。
中遠見山頂にて、山の神さまにお供えを差し上げる。もちろん、むしゃむしゃむしゃ。
地蔵の辺りはまだガス気味。池溏が映す空の色も暗い。
ペアリフト、すごく怖い。足下の空間が、あまりにも虚無に思えてしまって。
そうだ思い出した、僕はゲレンデで滑った経験が無いので、リフトという乗り物に始めて乗るのだった。
アルプス平でお昼ご飯にする。この日は、お肉を味付けして持ってきた。こいつを出汁と一緒にうどんに投じて味わう。温泉玉子はコンビニで調達、青ネギは庭の菜園から。
アサギマダラがひらひらと舞っていた。