2014年6月16日月曜日

ベーコンを諦め塩豚を茹でる

ある日のこと、長男坊主と自家製ベーコンを作る約束をした。以前にこっそり僕独りで燻していた時などは興味も持たなかったようだが、OAか何かで観たのだろうか、是非やりたいという。

仕込みに一週間をかけるので、あらかじめ国産の豚バラブロックを二本買い求め、下ごしらえを済ませた後に塩とハーブを刷り込み、冷蔵庫に数日間を寝かせる。僕の作業イメージでは、こうだ。

前週土曜。バラ肉の仕込み。
数日後の週後半。一晩かけて塩抜き。
その週末前。冷蔵庫内で24時間の乾燥。
やっと土曜日。燻し上げ、夜まで放置。

塩抜き作業にかかるのが一日遅れ、金曜夜の帰宅後に塩抜きとする予定に変更。土曜日乾燥、日曜に燻製となるはずが....。


金曜日の朝にちょっとしたアクシデントが起きた。このために僕がスモークウッドの調達などを行えなくなり、当初目論んでいた自家製ベーコンは全面的に諦めて「茹で塩豚」にスイッチする。要は、軽い塩抜きをした後で茹で上げるのだ。


 

七日間を冷蔵庫に眠った豚バラブロック。腐敗していることが懸念された。





外側は白っぽくなっているが、ブロックの合わせ目は真っ赤な肉の色。肉質がきめ細かくなり「にとっ」という手触り。香りはスパイスとハーブの香りで、肉の熟成臭があるが腐敗の兆候は全く無かった。こっそり白状すると、塩に梅酢を5ccほど混ぜた状態で刷り込んであるのだ。

二本で約1kgの肉塊に塩50g。このほかにローリエ、乾燥パセリ、自家製乾燥にんにく、乾燥させた生姜の皮、黒胡椒、白胡椒をミルにかけた。プラス、先述の梅酢。ポリ袋で2回密閉し、さらにジップロック。毎晩天地を返してある。塩抜きは流水ではなく、ボウルの水に浸し30分漬けては2回水を換えた。



鍋に湯を沸かし、沸騰したところで肉塊を投じる。湯を踊らせない程度の中火で灰汁が出るのを待つ。灰汁は全部すくいながら、弱火で30分。ここで肉をひっくり返して蓋をし、とろ火で30分。消火後は2時間放置した。



端の方をカットして、テイスティング。最初はそのまま味わうことで塩加減を確かめ、またハーブ類の香りの定着加減から食し方を考えることにした。



その結果、最初に辿り着いた結論が、行者にんにくの生・醤油漬け添え。肉の塩気がしっかりしているので、漬けダレは垂らす程度とした。



肉質をご覧になりたい方のためのズームアップ。
これは、もはや人類の食するものではない。淡い紅色が残るが火は通っている。肉は歯ごたえを残しながらも噛めばほぐれるような食味。また脂身がもっちもちして噛むほどに味わいの広がりを楽しむことができるが、僕のようなミドルにはやや重たい。


趣向を変えて、ポン酢を垂らす、辣油を試す、青葱の刻みを載せる等を愉しむと、いつしか僕は満腹になっていた。それもそうだ。500gの肉塊が僕の胃袋に消えたのだから。




え? ミドルがこんなもの500gも食べて良いの?


それが諸賢、聴いてくれ給え。金曜日のちょっとしたアクシデントと言うのが、こういうことなのだ。



二週間以上はギプスのため歩行不可。しばらくはウイスキーも飲めないだろう。歩けるようになってもリハビリに多くの時間を割くことだろう。



夏山? 沢登り? ふんがー!
















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