2015年3月8日日曜日

豚骨原理主義者の日曜日


夜明け前。ぽつぽつと窓が叩かれている。

おや、今日は雨か。部屋の隅にはパッキングの済んだザックが転がっている。ワカンとアイゼンが外付けにされて。雪が残っているうちに、裏山の尾根のひとつを歩いてこようと企んでいたのだ。

雨に叩かれてまで、出掛けることもあるまい。

そう言い訳をすると、また頭から布団を被る。しかし、もう眠れない。腹が鳴るからだ。仕方なく這い出して台所へ向う。ヤカンを満たしガス台に載せる。冷蔵庫の豚肉と高菜漬け炒めを取り出し、どんぶりを置く。青葱を切らしていることを思い出し、猛省する。ちくしょう、愉しみが殺がれた。

部屋に戻って麺を選ぶ。僕は食糧を台所ではなく自室の棚で保管しているのだ。米を含むと約百食分。五人家族で一週間分はある。


在庫している豚骨ラーメンの一部。







今朝の主役は、五木食品の『博多らあめん〜博多っ子の情熱・白濁豚骨』。


湯を沸かしながら、豚肉を煮る。日本酒と砂糖を少し。火が通ったら塩と胡椒、白出汁。



肉の鍋に、袋麺のスープを開けて、肉とスープを馴染ませておく。僕は袋麺でも、麺とスープに別々の湯を使う。


麺を湯に投入、やや硬めに茹で上げる。手早くどんぶりのスープに麺を浸けて、具材をトッピング。本当に哀しいことに、青葱が足りない。庭に出ればあるのだけれど、アブラムシが密集していたビジュアルの記憶で、使う気にならない。ほんとうに、哀しいことだ。



日曜日の朝、僕のこころを曇らせている、青葱の重すぎる不在

白濁豚骨スープに白いストレート麺、そして肉があっても、国産高菜漬けがあっても、この不在を埋めることは不可能なのだ。





















2 件のコメント:

  1. 五木食品の明太子の焼うどんが好きなんですよ。
    なかなか巡り合わないのが悲しいところなんですが。
    またカルディで売ってるかしら…。

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  2. さかしたさん。何ですと、明太子の焼うどん!
    それはそれは舌と胃袋が欲してしまう味わいと想像されます。
    何と言うか、焼きそばではないところがGooood。
    信州ではレアそうなので、ネットでお取り寄せでしょうか。
    でも、この週末にオリジナルで試作してみたくなりました。
    現在仕込み中の「ねぎ味噌」と一緒にご報告することになりそうです。

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