鶏胸肉よ。
常に遠ざけられ、疎まれ、蔑まれし不遇の身よ。
いま汝に、異体進化の機会を与えよう。
ささ身に較べて旨味も少なく、パサパサした食感で子どもたちの人気もいまいち、そんな鳥胸肉を美味しく食べてやろうと色々画策してきた。鳥カツにしたり鳥ハムにしたり、それなりにしっとり美味しい食べ方も納得のいくものではあった。しかし今回の実験で、鶏胸肉に関してはアヒージョにまさる調理法はない! と開眼した次第である。


カットする方向にご注意。筋繊維を断ち切る方向でナイフを入れていく。僕のナイフは越後の左藤蔵だけど。厚みは5ミリから10ミリ、お好みで。

ソルトとホワイトペッパー。黒胡椒は、食べる直前に粗挽きのを振ったら旨そうだ、今度試そう。
スパイス/ハーブはいろいろ試してみたいが、季節的に在庫が無い。夏ごろに新しい味わいを見つけたら、加筆しておこう。

オリーブオイルに、にんにくとタカノツメ。にんにくが少ないように思われるかもしれん。実はこれ、このオイルは既ににんにくとタカノツメなどを漬け込んだ香油なのだ。
肉を裏返して反対まで、しっかり火を通す。
さっきは別ロットを塩味で食しているので、今度は冷蔵庫のピザソースをかけてみた。
ピザソース、仕事するね。ジェノベーゼがあればさらなる高みに届きそうだが、この時期では無理だな。
椎茸「ワイが犯人やで」
おい椎茸、おまえ有能! 美味過ぎる! バター醤油とはまた違った、深く響いてなんともテイスティなひと皿ではないか。お前ほんと有能。