それはおぞましい風景だった。
眼下に広がる、この大地を、何と例えたら良いのだろう。地上から見上げる、おびただしい邪悪なる瞳。地球に穿たれた、無数の虚無の深淵。あるいは、悪魔の腎臓の組織標本。
起伏の少ない陸地に、大小さまざまな河川が蛇行を繰り返し、海へと注いでいる。その蛇行の様子は、原生動物のいやらしい鞭毛(べんもう)の揺らぎのようでもあり、異界に発せられるパルスを写しているようでもある。
ここは北極海に面した、ロシアの北の果て。
その日。
私は、瞑想を始めてしばらくのちに、幽体を身体から引きはがすことに成功した。
ゆっくりと上昇して高空に昇ると、北へと向かった。佐渡を眺め、日本海を飛ぶ。ほぼ同じ高度を保ちながら、北海道、樺太を過ぎて、オホーツク海上空から大陸の空を飛んだ。アルダン高原を過ぎてレナ川水系に入ると、レナ川の本流と共に流れ下って北極圏に向かった。
タイガの大原生林には人間の生活の痕跡はまれで、滑走路を一度見たのみ。長い飛翔の末に、ようやくツンドラ地帯に入った。すると、風景は一変し、大森林は消え、不気味で醜悪なまでの文様が広がっていたのだ。
もう、叫びたくなる。
自分はトライポフォビアであったことを知らされる。突きつけられる、と書いた方が正確かもしれない。
北極海に流れ出す川が、巨大なデルタを形成している。その文様....
もうやめてくれ。
奇妙なタイル状の地形。
私を不安にさせる、配色と文様。
た す け て く れ
以下の画像は、同じ縮尺である。比較用に東京湾を貼付けておく。実際のスケール感、距離感を感じていただければと思う。
我らがメトロ。おっと、チャイさんの屋根が移ってる。
極悪な瞳たち。深淵を見るとき、深淵もまたこちらを見ている。ってニーチェが言ってたが、その通りならば私は嘔吐する。
北極の海に突き出された悪魔か死神の指にしか見えない。
この造形。もうね....
もうだめだ。しぬ。
さあ、あなたも。
お手元のアイフォーンで。アンドロイドで。iMacで。
蓮コラを思い出しました。ツライ。
返信削除つぶつぶが怖いのは、人類のDNAに刻まれた保護本能です。
削除だって虫の卵のビジュアルじゃないですか。
🤮
返信削除ツァーリ・ボンバを投下してほしいレベル🤮
返信削除