クリスマスを目前にして、なにやら激痛に襲われた。
近所で受診すると、何か起きているらしいとのこと。
すぐさま大きな病院に移される。
そこはヘリポートを備えたでかい病院で、数時間は救急で処置を受けた後、選択肢も与えられずに入院となる。着替えも用意していない。
そして希望した訳でもないのに快適な部屋に導かれた。
点滴を受けている合間に、頭上のホワイトボードを見上げて絶句した。絶句どころじゃない、絶食と書かれている。
くらくら、血の気が引く思いで自分の置かれた状況を整理する。もちろん、医師と看護士から解りやすい説明を受けた。
山の上ホテルもかくや、と勝手に思い巡らせたほど快適な空間。誰にも気兼ねなく静かで穏やかな時間を過ごすことが出来た。
しかし、腹が減る。
点滴のブドウ糖アミノ酸で代謝の維持は出来ているのだろうが、たとえばポテトチップスのパリパリとか、ナッツ類のボリボリとか、そんな食感が焦がれるように欲しい。舌と顎がそういった喰い物を求めてやまないのだ。
暮れまで幾日、と沈む夕陽を惜しみながら。
やがて病状は好転し、粥が許され三食をいただけるありがたい身の上となった。
退院の日。点滴の針が抜かれ、バリゴのリストウオッチを装着する。
おっと、ベルトの穴ふたつ分、腕が細くなっていた。喰わなかったこと以上に筋肉を全く使わなかったからだろう。
そんなこんなで、今年の暮れを迎えることとなった。諸賢にはどうか穏やかで健やかで、舌や胃袋がよじれあがるような渇望など伴わず、満ち満ちてしあわせなお年越しを。
そして来る年を、未だかつてなきほど良き一年となさいますよう。合掌。
師匠、大丈夫ですか?
返信削除このところ、動きがないと思っていたら、入院ですか?
美味しい物のたべすぎか、あるいは唐辛子のたべすぎか?
くれぐれも、お体をお大事に、
新春から、酒の飲み過ぎも禁物ですぜ。
それでは、今年も(これを書いている時点では、こちらはまだ明けていませんが)よろしく。
いつもの、味わい深い記事を楽しみにしています。
アラスカの兄貴。
削除深淵明けましておめでとうございます。
間違えました、新年です。
深淵が開いたら、それこそ大変なことになりますね。
お見舞いを有り難うございます。心に刻みました。
>新春から、酒の飲み過ぎも禁物
病後なので、もちろん自重しています。
自粛、の方が正しい表現だと思います。
大晦日までは我慢いたしまして、元日からの酒は
1.角瓶(白) 一本
2.角瓶(黒) 一本
3.JIM BEAM 一本
4.ボルドー 一本
5.大雪渓特別純米酒 一升
6.チューハイ 350缶 三本
たったのこれだけです。ビアは一滴も入れてません。
さっき、歩き初めしてきました。里山に雪無し、です。
山の神さまに叱られてきました。あとで記事に上げます。
今年もよろしくお願いいたします。
北極圏からの素晴らしいビジュアル、味わい、楽しみにしています。