夜明け前。ぽつぽつと窓が叩かれている。
おや、今日は雨か。部屋の隅にはパッキングの済んだザックが転がっている。ワカンとアイゼンが外付けにされて。雪が残っているうちに、裏山の尾根のひとつを歩いてこようと企んでいたのだ。
雨に叩かれてまで、出掛けることもあるまい。
そう言い訳をすると、また頭から布団を被る。しかし、もう眠れない。腹が鳴るからだ。仕方なく這い出して台所へ向う。ヤカンを満たしガス台に載せる。冷蔵庫の豚肉と高菜漬け炒めを取り出し、どんぶりを置く。青葱を切らしていることを思い出し、猛省する。ちくしょう、愉しみが殺がれた。
部屋に戻って麺を選ぶ。僕は食糧を台所ではなく自室の棚で保管しているのだ。米を含むと約百食分。五人家族で一週間分はある。
在庫している豚骨ラーメンの一部。
今朝の主役は、五木食品の『博多らあめん〜博多っ子の情熱・白濁豚骨』。
湯を沸かしながら、豚肉を煮る。日本酒と砂糖を少し。火が通ったら塩と胡椒、白出汁。
肉の鍋に、袋麺のスープを開けて、肉とスープを馴染ませておく。僕は袋麺でも、麺とスープに別々の湯を使う。
麺を湯に投入、やや硬めに茹で上げる。手早くどんぶりのスープに麺を浸けて、具材をトッピング。本当に哀しいことに、青葱が足りない。庭に出ればあるのだけれど、アブラムシが密集していたビジュアルの記憶で、使う気にならない。ほんとうに、哀しいことだ。
日曜日の朝、僕のこころを曇らせている、青葱の重すぎる不在。
白濁豚骨スープに白いストレート麺、そして肉があっても、国産高菜漬けがあっても、この不在を埋めることは不可能なのだ。
五木食品の明太子の焼うどんが好きなんですよ。
返信削除なかなか巡り合わないのが悲しいところなんですが。
またカルディで売ってるかしら…。
さかしたさん。何ですと、明太子の焼うどん!
返信削除それはそれは舌と胃袋が欲してしまう味わいと想像されます。
何と言うか、焼きそばではないところがGooood。
信州ではレアそうなので、ネットでお取り寄せでしょうか。
でも、この週末にオリジナルで試作してみたくなりました。
現在仕込み中の「ねぎ味噌」と一緒にご報告することになりそうです。