七月は記事のない月になってしまった。意図して音無しの構えを続けている訳でない。六月に足に怪我して治療中、ギプスが取れたと思ったら、今度は右手の小指の骨を折ってしまった。おかげでキーボードも満足に叩けない、料理もできない畑仕事も放置、ましてや沢の響きも稜線の風も遠のくばかりである。
それでも小さな娘に手伝わせてあれこれと夏の味わいを楽しむ毎日。
梅仕事の方は順調で、追加干ししたいロットもあるが、ほぼ完了。詳細は別項を立てる。
庭のバジルが茂りまくってきたので、葉と若芽を摘み取ってジェノヴァ風ソースに仕立てる。
ペスト・ジェノヴェーゼ.と書きたいところだが、これには産地呼称制度というのがあってジェノヴァで正しく作られたソースでないと、この呼び方をしてはならない。大陸で作られた信州味噌が存在しないように。
肉団子の隣にマカロニに絡めたジェノヴァ風ソース。
青唐辛子もたくさん実を付けてきた。例年は味噌に混ぜ込んで味わってきたのだけれど、昨年、唐辛子を醤油麹に漬け込んでからペーストに仕立てたら、美味い旨い、うますぎた。昆布で炊いた大根などに添えると果てしなく引き立つ。柚胡椒や七味唐辛子などとは違った深い味わいなのだ。なので、今年は手に入る青唐辛子は全量を醤油麹に漬け込む。目論みは、もうすぐ出回る新秋刀魚の塩焼きに添えてみるのだ。想像するだけで唾液が溢れてくる。
庭の隅の茄子の実も、丸々と太る。大好物なのでもぎたてをパスタの具にする。
茄子と国産にんにく、伏見唐辛子のスパゲッティ。
国産豚のベーコン、庭の茄子と生バジルをまとったスパゲティ。書き添えておくと、麺は僕独りで300g。もちろんぺろり。皆さん、良い夏を。